面白くまとまっている感じですね。史実より演義という感じがしました。
それはそれで面白いのでいいのですよ。
2時間40分ちょっとあるのかな、長いけど流れはっきりしててわかりやすかった。
事件が起こって、籠城しようとして、やめて、敵を騙して、準備して、討ち入って……。
物語としての面白さを重視してるのはこの辺で活きてくる。見やすさというのも大事です。
というか、「吉良の顔は内蔵助しかわからない」と言ってたのに、吉良を見つけて即笛吹いてみんな集めてたからね。別人だったらどうしたんだろうか。
完全に物語重視なので事実より楽しむこと優先できてよかった。
主役は完全に大石内蔵助。
まぁ中心人物だから他に誰が主役できるんだよって感じにはなる。
酒と女に現を抜かすフリをしながらガッツリ攻めに行く。
しかも家族と喧嘩して親と女房子供をしっかり逃がす。
離婚してりゃ責任取らなくていいだろ、的な感じだろうか。
位牌でバレてはいたんですが……。
バレたというかばらしたという方が正しそう。
他にもバレていてもみんな協力的だったり、黙って涙したり……。
敵討ちだから“行ってこい”なんだろうな。
バラしてもいいことないしもう協力もできないから黙認しかない。
家族であっても恋人であってもその感じは変わってなかった。
完全悪役だった吉良上野介。
開幕から嫌味に悪口に嘘とやりたい放題。
これは史実で理由がはっきりしてないから物語として面白い方を選ぶんだろうね。
悪者によって死ぬことになった殿のために命を懸けて敵討ちをする、わかりやすい流れ。
その流れに合わされてしまったのが将軍様。
当時の将軍綱吉だっけ、生類憐みの令の人。
単純に朝廷のイベント潰されてブチギレただけっぽいけどさ。主催イベント潰されたら切れるでしょ。
それでも喧嘩両成敗をしなかったのはなぜだろう。
しかも罪人としての扱いで切腹させてるし。
それほどブチギレたということか、切れやすい人なのか……。
この辺は綱吉に詳しくないからわからない。
さて、もう一人の主人公的位置なのが、女間者るい。
結構がっつり絡んでくるね。
心眼もあるようで、内蔵助の芝居も見抜いてた。
でも恋もしているという……。
やはり敵同士の恋はいつの時代も燃えるのか。
この辺は昔から変わらない王道がある感じがします。
昔の見ると変わらないものとか感じられていいのよね。
たまには古いのも見ていこう。