邦題『デイアフタートゥモロー2020』の感想です。原題は『ARCTIC APOCALYPSE』直訳すると北極の黙示録であり、あの作品とは無関係です。
星の付け方は、寒冷化の情報不足(-1)、内容が雑(-1)、目的が意味不明(-1)、結論が意味不明(-1)、犬が可愛い(+1)、ギャグとしてなら見れる部分がある(+1)、デイアフタートゥモローの良さを認識できる(+1)で星2にしました。
邦題にする時に無関係な名作引っ張ってくるのマジでやめて欲しい。まぁこの作品が無関係なのは知ってて見たんですけどね。あの作品と比べるとダメなんじゃなくてこの作品単品でもダメとは思わなかったよ。
開幕2分でこれ
はじまってすぐに寒冷化が始まります。なぜ起こったのか、不明です。最後までいっても不明です。これだけ大規模なのに温暖なところがあったりと、規模についても不明です。「嵐が来てる」という説明はありますが、どこがどうなってるのかも不明です。世界的にヤバイということだけは伝わるんですが、全体的に説明不足です。たぶんそこまで設定考えてないんだろうね。
娘と彼氏
なんかいきなり車がアウトになって徒歩で避難してた。寒くないのか、気温はどのくらいなのか……疑問が溢れ出すけど細かいことは気にしないでおきましょう。電波探して通信してこの寒さを何とかしようと考えているようです。
そもそもここどこだよ。ニューヨークがあの状態なのにどこに無事な部分があるというのか。その辺の地理的な説明もなかったんだよね。なんかレーダー見てたけどいろいろと不明だった。
車から脱出する時もなぜか助手席側の窓から出たからなぁ。あれ運転席側はもうだめだったのかな。ドアがダメだったのは凍ったからと思ったんだけど、そんな気温の時に外出たら大変なことになるよね。マスクとかで肺を守らないと凍ると思うんだがこの辺の気温は大丈夫なのだろうか。
両親
こっちが実質的な主人公ですね。科学者の両親で今回の異変をどうにかしようとしてた。どうにかなるのか不明ですけど。
嵐の影響で衛星電話も通信状況が悪いということ。それでデータとって通信しようと言ってるんだから謎も謎。電話線とか凍ってもうだめになってると思うのよ。そもそも測定器は生きてるのかどうかということよ。衛星経由で通信がダメなら衛星からの情報も不安定ってことよね。各地の計測点も無事が保証されてる状況じゃないんだよね。氷とか雪崩とかいろんなことがあってどんどん崩壊してるから計測が活きてるとは思えないんだよ。その中でやたらと“データ”を連呼するからなぁ。統計至上主義者か何かかな。
お前ら誰やねん
大学に行ってもめ事が起きる。「私たちがいなかったらあの子たちはどうなるの？」とか言ってたけど、そもそもお前らあの子たちに何したん。旅行中に巻き込まれて車失って大学に流れ着いたんちゃうんか。なにこれ、前日譚でもあるの？と思うくらいの超展開。本当になんでお前ら代表やってんの？って気持ちになる。なんで仲良くなったのかとか不明な点が多すぎる。ノリと勢いにしても雑過ぎるぞ。
唯一いい点としては絶望した教授が外へ徒歩で出ていくところ。あれは好き。もう救いがないと悟って自ら死を選んだというのはいい所よ、教授がいきなり出てきていきなり死ぬから頭のおかしな人という認識になりそうだけどさ。
サメ映画の見すぎだ
プロパンガスを銃で撃って爆発の衝撃で周りの氷を吹き飛ばそうというアイデアに対しての発言。何がやばいって、結局この方法で脱出する事よ。ここまで言ってたのに採用するという超展開。やはりサメ映画は最強なのだよ。ということで次回の映画感想はサメ映画にしようかな。
喧嘩してくる人がいるのはいいんだよ。個人的に主人公たちに敵対する内部メンバーというのはすごく大事だと思う。ただこの人がただの若造でしかないというのがなぁ。若気の至りで敵対するのもよくあるんだけどさ、これはなんかこう……違うのよ。そもそも科学的な認識があるのは娘の方で左の男ではない。女の言うことを聞く男と、中二病の男が戦ってる感あってちょっと引く。カッコつけたい男の戦いでしかないんだよね。突っかかる側はそれでいいんだけど、主人公側は説明できるやつが矢面に立たないとなんかこう……光る感じがない。
かわいい
狼が襲ってくるとかいう展開になるんだけど、どう見てもかわいい。殺気のないまったりとした顔しかしないんだよ。これでのんびり歩くから本当に怖さというのがない。しかも犬が追いかけるシーンないのよ。犬が追う所では犬目線のカメラになって普通にごまかしてる。だから怖い感じに見せる犬でも顔が可愛いのよ。狼やべぇみたいな展開だけど本当にそんなことはないんだよ。いたって普通の犬がいるだけ。ここは癒しだけど映画として考えるとダメなんだよね。
結婚を申し込んでOK貰ってた。もうだめだ、この男は死ぬ。この時点でそれは確定してるからいいんだけどさ、ぽっと出のチンピラに殺されるとは思わなかったよ。しかもチンピラの方生きてるしB級ホラー的に出てくるしでもう無茶苦茶。
そもそも狼煙で伝えようとしてるけどこれだけだ寒いと焚火も狼煙も大変だぞ。風とか雪もすごいって演出がある中での狼煙だからちょっとした謎になる。まぁそれを見つけて両親が助けに来るのでいいとしよう。
結局学生たちは空軍基地へ避難して、家族は原因究明へと動くことにした。ところでなんで空軍基地が安全なのか。そこの説明が欲しい。いろんなところが不安的で危険なのになぜ大丈夫な場所なのか……。というか集まってきすぎだからなぁ。飛行機とか飛びまくってて逆に不安になったよ。
突然出てくるチンピラ
強盗ですね。車がダメになったところでうまく出てきた。そしてこの人と一緒に裂けめに落ちるという展開で死亡フラグの男が死ぬ。マジで超展開。攻めて撃たれて死ねよ、と思ってしまった。だって這い上がってくるもん、B級ホラー的に。
この辺から一気にギャグ展開になるんだよね。もうギャグ映画としてみてたよ。そうしたら楽しめるのさ。
だってこんなんもうギャグでしょ。
雷にうたれた人です。この後爆発もするから本当にギャグ。地震で地面も割れるしどんどん謎展開になってく。このあたりはもうギャグに走りたかったとしか思えない。異常気象を理由にしたギャグ作品という認識になりましたね。
チンピラを片づけたあとは車のピンチがありながらなんとか特異点へと向かう。途中の雪崩とかちょっとした謎もあったけどまぁほっとこう。
ハッピーエンド？
台地が安全地帯とわかる。嵐が避けて通るんですね。もう何が何だかわからんよ。安全な場所って台地よね？そんなもん簡単に作れるわけないだろう。
“現在発生中の自然災害の対策がわかったから解決しました”じゃねぇんだよ。対策には時間かかるでしょ。今凍ってる場所にいる人たちどうすんのよ。そもそも婚約者死んでるのにこれとかどうなのよ。
なんかね、ツッコミどころしかない。そのうえで勢いもない。バトルシップみたいに意味不明でも勢いで何とかする作品とかあるじゃん、あぁいうのなら好きなんだけどこれはそれほどの勢いもない。
あとCGが雑。CGが使えるからいろんな所CGに頼った結果雑になってる。これは時代が進んだことのマイナスですね。CGなく工夫してた頃の方がよかったなんてことは多々ある、特に映画では。
全体的に意味不明な作品でしたね。二度と見ることはないでしょう。
本記事の画像は「デイ・アフター・トゥモロー2020(原題：ARCTIC APOCALYPSE)」より引用しています。
